NO.73:CRYSTAL SILENCE LIVE / CHICK COREA & GARY BURTON
老舗のジャズスポットで、久しぶりにヴィブラフォンの演奏を聴いていたら、このアルバムの演奏を思い出しました。
チック・コリアのピアノとゲイリー・バートンのヴィブラフォンによるDUOライブを収録した2枚組のLPをターンテーブルに乗せ、針を下ろした時に聞こえてきた音の、何とも言えぬ透明感!。3秒で引き込まれてしまい、以来、愛聴盤の1枚になってます。
ヴィブラフォンのプレーヤーには、2本のマレットをパワーでドライブさせるタイプと、3〜4本のマレットを駆使してコード感を引き出すタイプに大別されるけど、ゲイリーは後者の代表格。というか、ダンプニングという奏法を開発して、この楽器の可能性を大きく引き出した人。4本のマレットで紡ぎ出される音は何とも心地よく、なのにスピード感も切れもある!
チェックのピアノとの組み合わせによって、その魅力が更に加速!
そして、ライブのテンション感が実にイイ!、空気感を伝える録音もイイ!
このアルバムはCDで再販されたけど、残念なことに、それぞれのソロ演奏がカットされるんだよね。このソロがまた絶品!、なので完全版が出るまではCDに移行することは無いでしょうね。
何はともあれ、奏者が少ないってのは、難しい楽器のひとつなんだろうねえ〜。。
このLPに収録されているのは1979年10月28日チューリッヒでのライブ、そして、同年に東京でもライブが行われてます。LPの演奏と比べるとテンション感はちょっと薄い感じだけど、雰囲気は伝わると思います。アルバム1曲目に収録されている曲『Senor Mouse』
No.72:NEVER CAN SAY GOODBYE / Traincha
EMI MUSIC JAPAN TOCP-70838 / CD 2010
国内盤が発売された5月5日以降、主要CDネット通販サイトで話題となっているアルバムがこれ!
マイケル・ジャクソンのアコースティックカバーアルバムなんだけど、各サイトでの取り扱いはJazz部門。
そんなミュージシャンは・・・クレジットに書かれている名前はふたつ
トレインチャ・・・・だれ??
レオナルド・アムエドというジャズギタリスト・・・・だれ??
って感じだけど、試聴したら良かったので即買いです(笑
トレインチャ・・・オランダの歌姫だそうです
マイケルのオランダ公演でオープニングアクトを努めたそうで、大好きなマイケルの訃報に向き合い、愛情を込めて自宅ゲストルームでレコーディングしたそうな。彼女自身「トリュビュートではない、マイケルへの思いをたた閉じ込めた」と、クレジットにコメントしています。選曲からもだけど、ボーナストラックのタイトル「He's Out Of My Life」(オリジナルタイトルは「She's Out・・・」)などにも、その思いは感じられます。そして、隠しトラックに納められているのが、マイケルの追悼式で歌われた「Smile」で、これがまた良いのです!
基本的にはボーカルとアコースティックギターによるサウンド造り。
そこに少し加えるエッセンス・・・コーラスをオーバーダビングし、曲によってはバッキングのアコースティックギターにエレキやシンセを少しだけ重ね・・・ってことで構築された宅録!なサウンド。
マイケルのボーカル&サウンドから伝わるイメージは強烈だけど、楽曲を純粋に噛みしめて自分スタイルで再構築すれば、こうした表現もできるんだよね!、って感じを受けました。
それとともに、楽曲の素晴らしさが、繰り返し聞くほどに感じられることも確かで、良い曲はシンプルに歌ってもやはり良いのです!
聞き手とマイケルとのスタンスによって感じ方は違うと思うけど、このアプローチスタンス、私は好きですね〜!
No.69:harvest time / 森高千里
WARNER MUSIC WPC7-10039 / CD 1999
数年前、夫婦でカレーのCMに出演してましたっけ!
と思ったら、昨年末、TVで歌ってた!!
ってなこともあって、このアルバムを思い出しました。
人気絶頂の1990年代前半には、ほとんど興味がなかったんだけど・・
ある時、シンガーソングライターとして彼女を見た時、これは天才ではないか!!と(笑
そう感じたきっかけは、自身が作詞作曲した「ロックンロール県庁所在地」という曲
曲としてどうかというよりも、この歌詞感覚が素晴らしい!!(笑
現在は自治体の合併によって、歌詞の一部を変えないといけませんが・・・笑(ミニモニのカバーVerはちゃんと変えてますね)
この曲で始まるこのアルバムは、産休に入るタイミングで発表された、ちょっと変わった楽曲によるベスト盤的な企画もの。
例えば、8曲目の「しりたがり」という曲、ライナーノーツに書いてある歌詞はこれだけ!
♪・・・・・
・・・・・
・・・・・
・・・・・
ああしりたがり ああしりたがり
ああしりたがり ああしりたがり ♪
これが1番だけど、2番もまったく同じ! あなたなら、どんな曲をつけますか?(笑
1男1女となった1969年生まれの彼女、かつて歌っていたヒット曲のように「泳ぎやディスコやドライヴに連れて行ってもらっている」のだろうか(笑
No.70:Someday My Prince Will Come / Alexis Cole
VENUS RECORDS VHCD-1035 / CD 2009
ディズニー音楽のボーカルカバーアルバムは何枚か所有しているけれど、どうも、まったり聞かせてくれる私好みの声になかなか会えませんでしたが、これはイイかも!!
入手のきっかけはネット、輸入盤で掘り出しモノがないかとチェックしていたら、アルトでディズニーをJAZZカバーとな!
一部試聴できてピント来て、在庫があと1枚!という誘惑にだめ押しされ、即ポチッとしましたあ(笑
この方、存じなかったんだけど、N.Y.をベースに、一時期は代官山のラウンジで歌っていたそうです。そして軍人でもあったそうな(汗
YouTubeを検索すると(たぶん)その頃の画像がヒットするけれど、このアルバムの雰囲気とは少し違う感じがするので、ここでは控えておきましょう。
公式ファンサイトで、このアルバムから2曲聞くことが出来ますので、興味持たれた方はこちらからどうぞ(日本語サイトの方ね!)
http://alexiscole.com/Japan/jp_bio.htm
んっ、やっぱ、いいなぁ〜
ディズニーの楽曲の良さはあるけれど、何と言っても個人的に好きな声とアレンジでなのですね♪
ジャケ買い!、ポチッ買いの醍醐味、久しぶりに堪能してます!!
No.71:ウクレレウルトラマン / V.A.
一部でジワジワと静かに?レレブームが広がっているようですね(笑
個人的には弾きませんけど、レレアルバムは何枚か所有しています!
その中でも「これは楽しい!」と思えるアルバムがこの作品。
タイトルどおり、円谷プロダクションの作品のテーマ曲で構成されていて
オープニング曲はウルトラQのテーマ
あの、絵の具(ペンキ?)の文字を逆回転させながら始まるタイトルのバックに流れるオドオドシイ雰囲気の曲が・・・・なんだよ!この軽さは!!って(笑
ウルトラ特捜隊のテーマ、ワンダバダバ、ワンダバダバのスキャットもレレで弾くと・・・・ゆるい!!(笑
快獣ブースカが入っているのが嬉しい(笑
このアルバムには、とても素晴らしい動画がありますから、ダラダラ連ねた個人嗜好を読むよりも、こちらをご覧下さい!!。シーボーズが可愛いんだよなぁ〜!!
No.68:Shi-loves jazz / 樹里からん
ちょいと立ち寄ったCDショップで、例によってジャケットチェック!
おやっ、試聴コーナーにも置いてあるじゃない!
ってな感じでつまみ聞きして、即買い(笑
このアルバムの前作が、インターネットを経由して、ベルギーのDJの耳に入り、
そのDJの番組を通してクチコミでヨーロッパ各地に彼女の音楽が広まったそうな。
ベルギー、イタリア、オランダ等のiTunesジャズ部門チャートで続々とランキング上位に入り、それがどんどん東方に飛び火して、台湾ではノラジョンを押しのけて5ヵ月間連続1位だと!!
もっとも、このアルバムを買って帰り、プレーヤーにセットして、クレジットを読んで知ったことだから、ふ〜んって感じだけだけどね(笑。
ジャズボーカルにジャンル分けされているけれど、ポピュラーのヒット曲をジャズテイストアレンジで表現しようとしている、そんな感じかな。収録曲を眺めれば、そう思うでしょ。
1.フォー・ザ・ラブ・オブ・ユー
2.マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン (映画『タイタニック』より)
3.シー (映画『ノッティングヒルの恋人』より)
4.イングリッシュマン・イン・ニューヨーク (映画『イングリッシュマン・イン・ニューヨーク』より)
5.あなたにいてほしい (TVドラマ『真昼の月』より)
6.見つめて欲しい (映画『カリブの熱い夜』より)
7.君の瞳に恋してる
8.タイム・アフター・タイム
9.アンチェインド・メロディー (映画『ゴースト』より)
10.オールウェイズ・ラブ・ユー (映画『ボディガード』より)
でもねコレ、どの曲もアレンジが好いんですよ!
イメージの強い曲ばかりなのに、上手くこなしている。
そしてそのアレンジが彼女のボーカルが際だたせている!!
ボーカリスト「樹里からん」のアルバムではなくて、プロデューサー、アレンジャー、プレーヤー等々も含めた総合力によるアルバム、個人的にはステキと思います。
でも、ジャズボーカリストと呼ぶのは、スタンダードを聞いてからにしたいと思うのですね・・・って、挑戦するのかな?(笑
このアルバム、1曲目はこんな感じ(台湾からのアップだね)
No.67:A LONG VACATION from Ladies / VA
UNIVERSAL SIGMA UMCK-9304 / CD 2009
珍しく新譜!、発売間もないアルバムですよ!!
1981年に発表された、大瀧詠一「A LONG VACATION」は、楽曲、アレンジ、エフェクト処理、構成、ジャケットと、個々の素晴らしさはもちろん、アルバムとしての完成度の高さときたら、いまだに色あせることなく、いつ聞いてもご機嫌にさせてくれる超名盤(と思っている)
そんなアルバムをトリビュート、それも女性ヴォーカリスト10名によって・・・、なんてこと考えるのは無謀?!
そんな大胆なことをやってしまったのが、井上鑑という方。
どんな風に切り込んだのかな?、と興味津々で聞いてみた。
・・・・う〜ん、もう1回、そしてもう1回と、繰り返し。
そう、あまりにもオリジナルの印象が強すぎて、違和感が先走ってしまうから。
そうこうしているうちに、この無謀さが楽しくなってきた。
これはこれ、いいじゃないさ!ってね(笑
・・・案の定、ネットの世界では賛否両論!!
賛の方は、これはこれと楽しんで・・・
否の方は・・・・オリジナルアレンジに囚われていたり、知らないボーカルへの違和感だったり、アルバムのトータル性の無さに突っ込んだり、要はオリジナルとの比較論。
個人的にはよく考えたアレンジだと思いますよ!
大貫妙子も今井美樹も尾崎亜美も自分しているし、ちょっと楽しみにしていた金子マリさんはやはりマリさんだし・・・・当たり前か!(笑
「FUN×4」に出てくる“散歩しない”ってフレーズの台詞、オリジナルでは太田裕美なんだけど、このアルバムは逆バージョンなのはシャレ?。歌っているのは太田裕美で、例のフレーズは・・・・誰?。クレジットにはby wonder whoと記されているけど・・・・想像しちゃおう(笑
いわゆる名曲をカバーしようと思った時、良くも悪くも、このようなアプローチは参考になりますね!
そして、チャレンジするハートに拍手!!
全体通して聞くのと比べて、第1印象は先入観に囚われやすいかもしれないけど、レコード会社のサイトでダイジェストが聞けます。さ〜て、誰がどの曲を歌っているでしょうかね!
http://www.youtube.com/user/universalmusicjapan#p/search/0/Z_zHIqkg8kY