No.7:Humanity / SING LIKE TALKING

 FunHouse FHCF-1175/ CD 1992

八幡野の海に通い始めた頃、ダイビングの帰りの車中でよく聴いていたFMから流れていたのが「佐藤竹善」という人の番組。はじめて聴いたときは彼が何者かも知らずに、その会話の音楽的センスと声の良さに引き込まれ、直感的に気に入ってしまった。

なので「SING LIKE TALKING」というユニットの存在も、佐藤竹善がそのリーダー的存在だってことを知ったのも、この番組との出会いがあったからなんですね。
このアルバムは、ちょうどそんな時期に発売されたもので、彼らにとって5枚目となる作品。

SING LIKE TALKINGというステキな名前のユニットは、佐藤竹善(vo)、藤田千章(Key)、西村智彦(g)の3人で構成。青森県出身の彼らは1963年組の高校仲間で、なんと、みんな血液型がO型。

ポップス性を前面に押し出したサウンドは、時にロックでもあり、時にソウルフルでもあり、時にパンクでもあり、時にAOR的でもありと、バラエティ豊かだし、アコギのインストゥルメンタルまである。3人の個性が効果的に融和している感じで、どの曲も凝ったアレンジがカッコイイし、それでいて、メロディーラインがスムーズできちんと詞がのっている。

アルバムの印象てのは、プレーヤにかけて最初に出てくる音。つまり、1曲目のイントロがとっても重要だと思うんだよね。その点、このアルバムはオープニングの音に緊張感があって、先に進むにつれて期待感が高まってくるし、それが最後まで持続する。日本人でも、こんなサウンドを創れるんだなあ〜、って感じさせてくれる。

・・・・・なんか、誉めすぎだなあ(笑)
でも、それだけインパクトがあったし、10年経っても色あせていないんだよね。

SING LIKE TALKINGサウンドは、この後のアルバムで変化がみられます。しごく当然のことで、サウンド的には進化しているのだろうけれど、個人的にはこのアルバムの前後が好きですね。

ところで、竹善さんは、ソロ活動もけっこうやっておりまして、ソロアルバムを出したり、他のミュージシャンのアルバムやツアーに参加したりしています。有名どころでは、小田和正山下達郎のアルバムやツアーのコーラス参加など。
そんな彼の音楽性に触れられるインタビューが「Artist Interview」に載っています。それによれば、彼は譜面が読めないらしい・・・ナカナカ楽しめますよ。