No.8:A Song for ×× / 浜崎あゆみ

 avex trax AVCD-11691/ CD 1999

浜崎あゆみ」というミュージシャンを初めて知ったのは、1998年6月19日放送のテレビ朝日ミュージックステーション」を見たときのこと。この年の春、CDデビューした彼女が歌っていたのは2枚目のシングルとなる「YOU」という曲。たまたまビデオ録画していたので、即カセットテープにダビングし、ドライブ用コレクションに追加。

ミディアムテンポで大らかなメロディを飾り気なく素直に歌う様子をみて、直感的に“イイじゃないのさ!”と思い、翌年の元旦に発売されたこのファーストアルバムに辿り着いた。

もともと、彼女は小学生の頃からモデルとして活動していて、CMやドラマ等に出演していたそうな。そういえば、都営地下鉄浅草線の浅草駅下りホームには、とても若かりし頃の彼女の写真が子役募集の広告に使われていたっけ。

そんな彼女が1997年にアメリカに渡り、ボーカルトレーニングを積んだ後、とあるオーディションでavex松浦勝人氏(max matsuura)に見いだされて、メジャーデビュー。以来、2年余りでシングル16枚、アルバム7枚という驚異的なペースで作品を発表している。

後で知って、意外と思ったことは、彼女の曲はほとんどすべてが自らの作詞だってこと。
それと、タイトルが英語なのに、歌詞には英語がひとつも出てこない。
最近の意味不明の歌詞が氾濫する中で、彼女の詞にはイメージが浮かぶフレーズが多いし、メッセージ性も強い。女子高生が共感する理由のひとつはこの詞にあるのだろうと思うが、ニューミュージック調のメロディーを付けると、我々の世代にも受けそうに感じる部分もある。

一方、曲はといえば、バラエティに富んだ人が担当している。エンジニアもしかり。さらに、多様なMIX盤も彼女の特徴。プロデューサーの力量なのだろうけれど、リストをみるとウラヤマシイかぎり。

ところで、このアルバムのタイトル。「XX」って何だろうな?と思ったが、本人の説明によれば「聴く人のイメージで言葉を入れればよい」そうだ。でも、何と読めばよいのだろう?、いまだに解らないのだなあ。。。。

今や超売れっ子の彼女。TVのCMでBOSSを飲む姿を見ると、あの時の直感は正しかったんだなあ〜と、ちょっぴり自己満足を与えてくれるだよね。