No.46:ARIA / GROVER WASHINGTON, Jr

 SONY SRCS2251 / CD 2000

サックス奏者である彼のとの出会いは、1980年発売のヒットアルバム「WINELIGHT」。
このアルバムで彼はソプラノ、アルト、テナーを吹き分け、何とも甘い音色を奏でています。
力強い音色のサックス吹きが多かった中、彼の音色は当に「癒し」の「スムースジャズ」。

しばらく彼の音色を着ていないなぁ、と思っていた1999年の暮れ、心臓発作で倒れてから1週間後の訃報。56才という若さ、ウ〜ンと思っていたところに発売されたのがこのアルバム。

1999年5月収録の彼の遺作は、何とオペラのアリア集。
このアルバムのクレジットで知ったのですが、彼は子供の頃にクラシックのレッスンを積んでいて、アリアに容認される歌い手の表現の自由度とジャズの即興性に通じるものを感じていたそうな。

収録に当たって彼は「このアルバムで私は、いろいろな意味で音楽家として完成したのだと思う」と述べているそうですが、だからといってねえ。

静かな月の夜、大切な人と甘美な時間を過ごしたい。
そんな時にお勧めの音ですよ。

が、それよりもこのアルバム、単にアリアの美しいメロディを奏でるだけではなく、歌として大切な心がサックスを通じて伝わってくる気がします。ジャンルや楽器に関わらず、ミュージシャンとして大切な歌心を、クラシック好きの方にはもちろん、クラシックを聞かない方にもぜひ感じて欲しいと思える作品です。

あ〜、歌でも楽器でも、こんなふうに奏でられたらモテモテだろうなあ・・・・
いかん、下世話になってしまった(x。x)゜゜