No.50:hymns of the 49th parallel / k.d.lang

 Nonesuch WPCR-11954 / CD 2004

雪と大木のモノトーン、文字のないジャケット。
ジャケット買いですが大当たりでした。

k.d.langという方、私と同じ年の生まれだそうです。このアルバムで初めて声を聞きましたが、ややハスキーながら透明感のあるトーンにすっかりやられてしまいました。
カバーアルバムですが、カナダ生まれの彼女が取り上げたのは、同じカナダ出身のシンガーソングライターの曲。ラング自身、ニール・ヤングジョニ・ミッチェル、ジェーン・シベリー、レナード・コーエンブルース・コバーンロン・セクスミスという面々です。

アルバムタイトルは「北緯49度の賛歌」という意味で、アメリカとの国境線が北緯49度なのだそうです。何か良いタイトルじゃないですか。
オリジナルの曲を聴いたことがあるのは数曲だけですので、このカバーがどうだとかこうだとかは比較できませんが、バラード主体の選曲にピアノとストリングスを主体としたシンプルだけれど軽さのないアコースティックアレンジがまたステキです。ドラムを使っているのは1曲のみ、このあたりがサウンド的なポインになっているようです。
そして、 やはりストリングスは電気的な人工音よりも、生楽器の音がいいですねえ。

えっ、これがニール・ヤングの曲?、まったくアクが無く、透明感たっぷりです。
カバーのアレンジってのは、考え方が色々あるでしょうが、オリジナルアレンジに捕らわれすぎず、さりとて原曲の良さを生かし、奇を狙わず、自分らしく歌うためにどんなサウンドにするかって、やはり発想力なんでしょうね。

目を閉じて聞いていると、広大な北の大地の情景が浮かび何とも静かな時間が流れる、そんな感じでしょうか。こんな風に歌えたら良いなあ。。。。。。