No.54:NOWADAYS / 吉田美奈子&渡辺香津美

 EWSA 0149 / CD 2008

私が意識して音楽を聞き始めて間もない70年代前半から大のお気に入りミュージシャンのふたり
方やスーパーボーカリスト吉田美奈子
当時は山下達郎の初期の作品に詞を提供したり、バックバンドのコーラスに参加してましたね。
初期の作品はソウル色が強くて、当時流行っていたチャカカーン等の印象とオーバーラップしていたけれど、徐々にジャズ系にシフト、ゴスペルを感じさせる声質と相まって、歌い始めるとあっという間に独自の世界が広がる。
彼女のバックバンドにはドラマーの村上‘ポンタ’秀一が参加していて、その彼が「日本の宝」と言い切り、自身の著書(自暴自伝:文春文庫)では「あれだけの精神性を感じさせる音楽って、世界広しと言えども、たぶん美奈子以外にはいないよ」と述べているんだね。
でもね〜、器用貧乏というか、本物過ぎるというか、商売は上手くない。
まっ、そこも好いんだけどね〜(笑

で、方やスーパーギタリスト、渡辺香津美!!
ジャズギタリストと言うよりもクロスオーバー→フュージョンの先駆者ですよね。
この人が凄いと思うのは、常に新しいことをやっていること。
初期〜中期のアルバムには、今やバリバリのスーパーミュージシャンが名を連ねていたりしてね。
色々なことをやってくれるものだから、聞く方は戸惑いを感じることもあるけどね(笑
でも、最近はまたジャズに回帰してきたようで・・

それぞれ、既にこの笑私選盤で取り上げている同い年のふたりが(No.12No.43
ふたりだけでDUOアルバムをつくった、なんて言うからもう大変!!

これはホント発売を楽しみにしてました!
最近はギターとボーカルのみってユニットが多くなってきたけど、
私の大好きなふたりの組み合わせというだけでステキ!!!
そして、聞いてみたらさらにステキ!!!!

もっとジャージーな選曲かな?と勝手に想像していたら、
いやはや、ふたりの音楽の幅の広さが、実によく表れた選曲です!
ギターとボーカルの潔く深いです。繰り返し聞いてしまう。

この声も、このギターも、やはり好きだなあ・・・・
どんな音かは、このアルバムのためのサイトがあるので、そこから察してみてください。
全曲試聴(一部だけどね)&曲解説&使用ギター解説があります。
私があれこれ書き綴るよりも説得力あるでしょう(笑)
ただし、ホンにおいしいところは試聴から外してありますが・・・

本記事は「瓢箪なまず」2008年10月25日から一部転載し、加筆しました。